同意して大丈夫?
最近よく見るCookieとは? Is it okay to agree? What is cookies?
最近、サイトを開いたときに「Cookie(クッキー)に関する同意をお願いします」といった表示をよく見かけませんか?「よく分からないから、とりあえず同意せずに×で閉じる」「なんとなく怖い気がするから許可しない」という方も多いと思います。
結論から言うと、Cookieに同意しなくても、多くのサイトでは普通に閲覧することができます。ただし、同意すると便利になる場面もあるので、「そもそもCookieって何?」というところから、できるだけわかりやすく解説していきます。
ざっくり解説!
Cookieって一体なに?
ざっくり言うと、Cookieとは「食堂で渡される番号札」のようなものです。
例えば、あなたが食堂で注文を済ませると、番号札が渡されますよね。その番号札を見て、店員さんは「この人は注文済み」「この料理は〇番テーブルへ」といった情報を把握できます。
Cookieも同じように、あなたのブラウザに「この人はログイン済み」「カートに商品が入っている」といった情報を一時的に持たせる仕組みです。
つまり、Cookieのおかげで以下のようなユーザーにとっての“ちょっとした便利”を実現することができるのです。
- ログイン状態が維持できる
- ショッピングカートの中身を保持できる
- 過去の入力情報を呼び出すことができる(配送先設定など)
- 検索履歴を保存できる
Cookieには2種類ある!
少し専門的な話になりますが、Cookieには「ファーストパーティCookie」と「サードパーティCookie」の2種類があります。
ファーストパーティCookieとは?
これは、今あなたが見ているそのサイト自身が発行するCookieのこと。例えばAサイトでログインしたら、そのログイン状態を保つためにAサイト自身が発行するCookieがこれにあたります。
(例)お店でスタンプカードを作ってもらうようなイメージです。次に来たときにも「〇回目の来店ですね」と分かってもらえる感じです。
サードパーティCookieとは?
こちらは、サイト内に埋め込まれた第三者(主に広告会社など)が発行するCookieのこと。
(例)「商店街に設置された防犯カメラのような存在」です。お店それぞれは関係がないのに、警備会社(=第三者)が防犯カメラを見れば「あなたがどの店にいついたか」をまとめて把握することができます。
Cookieを有効にすることで発生するリスク
ここまでの説明で、「Cookieがなくてもサイトは使えるけど、あったら便利になる」というのがなんとなく分かってきたと思います。特にログイン状態の維持や、買い物の途中保存、アクセス履歴に基づいたおすすめ機能などが便利なポイントですね。
でも、いいことばかりではなく、Cookieを有効にすることで発生するリスクもあります。Cookieを有効にするときは、下記のようなリスクを頭に入れておくと安心です。
プライバシーが追跡される
サードパーティCookieを通じて、あなたが「どんなサイトを見ているか」「何に興味があるか」を追跡されてしまうことがあります。
対処法:
広告ブロッカーやブラウザの「プライベートモード」を使うことで、サードパーティCookieによる追跡をある程度防ぐことができます。不正利用の可能性
ログイン状態などが残ることで、共有パソコンを使っているときなどに第三者にアカウントを使われてしまうリスクがあります。
対処法:
共有パソコンではログアウトを忘れずに! また、ブラウザを閉じたらCookieを自動で削除する設定もおすすめです。広告がどんどんパーソナライズされる
一見便利なようで、「さっき検索した商品がずっと広告に出てくる」といった、過剰な広告表示がストレスになることも。
対処法:
Googleなどの広告設定ページから、「パーソナライズド広告を無効化」することができます。設定の見直しでストレス軽減につながります。
Cookieの同意が求められるようになったワケ
そもそも、なぜ最近になって色んなサイトでCookieの同意が求められるようになったのでしょうか?
その背景には、EU(ヨーロッパ連合)のGDPR(一般データ保護規則)という法律の施行があります。これによって、企業は「ユーザーのデータを勝手に使ってはいけませんよ」「使うときは、きちんと同意を取りましょうね」と義務づけられました。
そのため、日本のサイトでも国際的な基準に合わせて、Cookie同意バナーを表示するようになっています。なお、日本ではまだGDPRのような厳格な法律はありませんが、個人情報保護法の改正などにより、今後も同様の流れが進む可能性は高いです。
Text まとめ
Cookieは便利な仕組みですが、すべてを許可する前に「どんな仕組みで」「どんなリスクがあるのか」を知っておくことが重要です。大切なのは「仕組みを知って、使うかどうか自分で選ぶこと」。
これからは「なんとなく同意」ではなく、仕組みを理解したうえで、安全にネットを楽しみましょう!