
UIデザインを成功させる心理学の法則 Vol.1 Psychological principles for successful UI design
ユーザーにとってより分かりやすく使いやすいプロダクトを設計するためには、ユーザー心理に寄り添ったUI/UXデザインが必要です。心理学の法則をUIデザインに取り入れることは、人の思考パターンを理解し、ユーザーが使いやすいUIを設計する上で非常に効果的なアプローチとなります。
心理学を活用したアプローチを用いることで、より良いユーザー体験(UX)を生み出すことが可能になり、特に複雑なwebサイトのメニューや画面レイアウトなど、幅広いデザインに役立ちます。
また、定量・定性データがない状況でも、心理学はデザイン上の意思決定をプロジェクトの関係者に納得してもらう上で役立つとされています。
心理学的法則についての具体例
ここでは、デザイナーが特に押さえておくべき、ユーザーの行動と認知に深く関わる3つの法則、「フィッツの法則」「ステアリングの法則」「ミラーの法則」について、具体例を交えて解説します。
Fitts’ Law(フィッツの法則)

フィッツの法則は、対象が大きく、近くにあるほど短時間で操作できるという、アプリのUIなどに広く適用される法則です。操作時間は対象までの距離と大きさによって決まります。UIデザインでは、特にアクションを起こしてほしい優先度の高いボタンを、大きく、指から近い位置に配置することで、ユーザーがアクションを起こすまでの時間を短縮できます。Steering Law(ステアリングの法則)

UIデザインでは、対象物に向けてポインターを移動させる動作(ステアリング)の難易度を下げるという考え方が重要です。例えば、構造が複雑なグローバルナビゲーションで、段階的にメニューが開くUIだと、操作すべき領域が狭くなるため時間がかかってしまいます。これを避けるためには、一度にすべてのメニューが開けられる設計にすることで、目的のメニューに短時間で辿り着くことが可能になります。Miller’s Law(ミラーの法則)

ミラーの法則は、人間の一時的な記憶にに正しく記憶できる情報の個数は7±2(5~9)、または定説として4±1(3~5)が限界であるという法則です。UIデザインでは、この短期記憶の限界を考慮し、一度に表示する情報を抑えることや、大量の項目をカテゴリーごとに分けて認知負荷を軽減することが一般的です。
POINT!
- 心理学におけるそれぞれの起源などについては、下記サイトなどに詳しく記載されています。UI/UXデザインに関連する心理学の法則や原則を、それぞれ独立したページで簡潔に、視覚的に分かりやすくまとめています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?このような心理学を活用することにより、人が無意識に感じることや行動パターンを理解することで、ユーザーのストレスを下げる工夫が施された、使いやすいウェブサイトを生み出すことができます。特にスマートフォンなどモバイルでのアクセスが増えている現在においてはこのようなインターフェイスデザインがより重要となってきます。